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want to be ...【短編集】
第5章 温泉旅行 1日目
「そうだな、その嫌な予感当たるかもな」
「やだ…」
「仕方ない」
「えぇー…」
確かに、普通は泊まれないくらい綺麗で広い部屋だけど…
せっかくの温泉なのに!
「明日は4人で飲む約束してんだから大丈夫だって」
「…温泉入った後、だよね?」
「たぶんな」
「そうなるといいなー…」
「大丈夫だって、大樹もそこまでアホじゃないだろ。
…こっちも負けないくらい愛深めあおうぜ?」
「…、うん」
あたしを後ろから抱き締める蒼汰。
髪が首筋に触れてくすぐったい…
「この布団さ、1つでいいよな」
なんて言葉に笑う。
「えぇ、狭いよ?」
「だって結局合体すんじゃん?」
「卑猥だよ…」
「卑猥で結構」
「…あっ」
布団に押し倒され、すぐにあたしの上に乗ってきた蒼汰に唇を塞がれる。
激しい舌使い。
これは…ほんとに、今日寝れなくなっちゃいそう。
だんだんまともな思考が出来なくなっていって、身を委ねようと思ったけど…
「ぷはっ…ん、待って、する前にシャワーしたい…」
「…そう、だな。俺もさすがに今日はしたいかも」
「結構汗かいたよね?」
「うん。…一緒に入る?」
「ふふ」
笑いながら、身体を起こす蒼汰に続いて身体を起こした。
「…え?待って。
ねぇ、シャワーするくらいなら温泉入ろうよ」
「あっ…マジだ、ここ温泉だった。
そうすっか〜」
なんて言って準備し始めるあたし達は、最初から早速グダグダだ。
部屋から出てカードロックをしてると、蒼汰が隣の部屋の扉に耳をつけてる。
「何してるの…」
「…んー、聞こえねぇわ。
美咲の声聞こえねぇかなって思ったんだけど」
と呟いて歩き出した蒼汰の後を追う。
「あたし達みたいに温泉行ってるんじゃない?」
「あぁ、確かにそうかもな」
「会えたらいいなぁ」
「お前マジで美咲大好きだな」
「当たり前だよ、大好きだよっ」
「え〜俺の事は?」
「…蒼汰も大好き」
「…。部屋戻る?」
「やだ!温泉入ってからだってばっ」
「んじゃ30分後な」
「ダメ!1時間っ」
「…マジかよ、長ぇよ」
あたし達は言い合いながら、それぞれ男湯と女湯に入った。