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want to be ...【短編集】
第5章 温泉旅行 1日目






「結婚前提で俺と付き合ってください」


そしてあたし達は、結婚した。


あたしはこの言葉に安心しきってたのかもしれない。


…大切な人を、もう失いたくない。


その為には、あたしが努力しなきゃ。


もっともっと、気に入られるように…


心の中で何度も唱え続けてると、目の前に人影が出来た。


見上げると、大樹さんで。


「蒼汰、呑気に露天入ってた。
ちょっと絞めといたから、すぐ出てくるよ」


…あ、あの。


ちょっと、をゆっくり言うところとか、絞めといた、の表情が恐ろしかったんですけど…


「っ、あ、ありがとうございます」


でもお礼を言って、小さく頭を下げた。


それから少しの間、あたし達の間に沈黙が流れた。


でも、居心地の悪い沈黙じゃなくて、穏やかな沈黙。


それを破ったのは、大樹さんだった。


「…あのさ。こんな事、
俺が言うのもどうかと思うんだけど」


「…?」


何だろう…


「蒼汰が美咲を好きだった事は知ってるよな?」


その問いに、無言で頷く。


「何年間も、ずっと」


再び頷く。


「もう、いつ付き合うか、って仲だったらしい。
それを、俺が横取りした」


「…横取りじゃ、ないですよ。
蒼汰、凄くお2人の馴れ初めとか高校生時代の事
嬉しそうにあたしに話してくれて…
美咲が幸せなら俺も幸せ、って。
大樹さんも美咲さんも好き合って付き合ったって。
大樹さんに横取りされたとか何とか…
そんな事、蒼汰から聞いた事ないですよ」


あたしの言葉に大樹さんは小さく笑って続けた。


「正直、美咲の事であいつにはいろいろされたよ。
でもそれ以上に、すごく助けて貰った。
たぶん…いや絶対俺ら、蒼汰がいなかったらここまで、
結婚まで至らなかったと思うから」


「えっ…」


そうなの…!?


「息抜いたらすぐ蒼汰にとられちまうような、
そんな時もいくらでもあった。
もちろん蒼汰の事は信用してたけど、
俺と蒼汰じゃ、美咲と一緒にいた期間違うからさ?
やっぱり蒼汰の方がいいんかなって悩んで…。
…俺、愛情をセックスで表すところあるから」


…それは、聞いた事がある。


あたしが蒼汰のセフレになって間もない時に…


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