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want to be ...【短編集】
第6章 温泉旅行 2日目
「…杏奈ちゃん、だいぶ声掠れてんね」
「…誰のせいよ。んんっ」
ほんとに喉が枯れてて、うまく声が出ない。
それに…
「…ねぇ。どうにかしてよ…身体動かないの」
「お、好都合」
「…は?」
「今日も杏奈を1人占め」
柔らかい笑顔であたしを優しく抱き寄せた蒼汰にきゅん、と胸が鳴る。
…って、いやいや!困るから!
「せっかく、温泉来たのに…」
「だから言ったろ?
お前らの身体どうなるか分からないって」
「…最悪」
「ふ、何とでも言え」
「そんな事言われてないっ…」
「言ったよ、たぶん」
機嫌よさそうにあたしの首筋に顔を埋め、舌を這わせてくる蒼汰。
「…っ、あっ、やだ…っ」
「嫌なら逃げてみ…身体動かねぇだろうけどな」
「ほんと最悪っ…いじわるぅ」
「何とでも言え」
「ああっ…」
首筋に走った、甘い痛み。
「ねっ…、やだ、つけないで…っ」
「何で…?」
「あ、…っん、温泉、入れな…っ」
「いいじゃん。今日の宿の部屋、露天つきだし」
「…っ、そこでしないよね…!?」
「…あれ、言わなかったっけ。
その為にその部屋取ったんだけど?」
「やだっ…!」
「…ま、今日は温泉行かしてやるけども。
夜は覚悟しててくださいね、杏奈ちゃん」
「あっ…!」
覆い被さってきた蒼汰のモノが、静かに挿入される。
既に潤ってたあたしのそこは、抗う事なく受け入れて…
「…鬼畜、絶倫…っ」
「絶倫は褒め言葉だけど」
「いやっ…」
「お前はそんな男に数年前から捕まってんだ、諦めろ」
「…っ!」
優しく言われた言葉に目を見開くと同時に、あたしの身体が揺さぶられ始める。
「っ、っ、ぁっ、…っ」
パン、パンと音が響き、じわりと涙が溢れる。
蒼汰が与えてくれる快楽に、すぐに従順に従ってしまうあたしの身体…
昨日の目隠しプレイの時とは比べものにならないくらい優しい律動。
なぜだか、涙が溢れて止まらない。