この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
逢瀬は月見橋で
第2章 あたしとユタカ

「あたし・・
いっつも悔しかった・・こっそり泣いてたんだよ・・
でももうプチって、切れたの。
あ~スッキリしたわぁ!」
ワンピースの裾を持ってひらひらと揺らす。
揺らしながら時折下半身を丸出しにして、左右に腰も揺らす。
小馬鹿にした動きを見せつけてやると、床にヘタレこんだユタカは
べそべそと泣き出した。
「ごめんよぉ・・咲穂、ごめん!
もうしないから・・許してくれよぉ・・
浮気なんかしないでくれよぉ・・さほぉ・・・」
ワンピースの中に頭を突っ込んで、
湿った密林に頬ずりしながらユタカは懇願する。
浮気なんかしないでくれって。
オレを捨てないでくれって。
震える小動物みたいに、あたしにしがみついている。
まったく・・しょうがないわね・・
聞えないようにつぶやいたつもりなのに、
ユタカの耳にはちゃんと聞こえたみたいで、
「よかった!やっぱ咲穂はいいオンナだなぁ!
ちゃんと許してくれたんだからさ。愛してるよぉ咲穂・・・」

