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逢瀬は月見橋で
第2章 あたしとユタカ

「結婚できない男と付き合ってたから。
だから今でも独りなの・・」
目の前にあったウィスキーを、ドクドクと音をたてながらグラスに注ぐ。
でかい氷をひとつ、放り込んでから喉へと流し込む・・
「初めて就職した会社の上司とね、不倫してたの・・
入社してすぐの飲み会の後で・・
ホテルに連れていかれて・・
一度抱かれたらもう離れられなくなっちゃって・・」
目を閉じると鮮明に思いだせる。
二十歳そこそこのあたしを、30半ばの大人の男が花開かせた・・
妻と離婚したんだ・・そう言ってたのに、
そう言って抱いたのに・・
じつまだ離婚は成立してなかった。
それどころか、一緒に暮らしてるって・・
この恋が不倫だとわかっても、
その時はもうやめられなくなっていた・・

