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逢瀬は月見橋で
第4章 男の正体は・・

「また・・来てもいい?」


また・・正次郎に抱かれたい。

それが正直な気持ちだった。


「いいよ・・でも言っておくけど・・」

「うん、なに?」

「オレは不倫はしないよ」

「え・・?」

「不倫・・すなわちキミと心が愛し合うってことはないってこと。
 これはあくまで困った時の人助け、だからね。
 まぁ、オレも性の処理させてもらったわけだからギブ&テイクみたいなもんだけどね」


その時の正次郎の顔はまじめそのものだった。
ふざけてたりからかい半分だったりって様子は全く感じられなかった。

さらに正次郎は続ける。


「不倫なんかしたらキミを助けるどころか苦しめるだろ?
 それじゃあオレが助けるためにした事が台無しになっちゃう。
 それにキミだって、旦那を捨てたいなんて思っちゃいないだろうし・・
 セックスだけじゃなくて旦那への愚痴をぶちまけにでもいいよ。
 とにかく、それでキミがすっきりするなら」


あくまでも人助けの一環、ってわけだ。





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