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公衆便所から始まる
第5章 カウンター
有紀人さんは、戸惑った目で確認するように足の力を抜いた。それで俺が言ったのが本当だってわかったらしい。
無意識か……興奮する。

正直今日ヤれるとは思いたいけど思えない。
だけど少しでも近づきたい。

「マジか……」

照れ隠しのように呟く有紀人さんの目を俺は手で覆った。
耳に口を近づけて、

「ねぇ挟んでよ」

言葉を吹き込む。

「有紀人さんの太ももに挟まれてるだけでも気持ちいいから」

手を少しずらして覗けば、上瞼と下瞼の間に涙の膜が張ってる。俺はたまんなくなって、また口づけた。
腰をひねってあおのいて、唇を犯される有紀人さん。俺はキスをしながらも見るのをやめられない。
たまーにこーゆーマゾい顔するんだな。
って思って香川さん見たら、やっぱ飲まれたみたいに有紀人さんに見入ってる。

私服ならポケットに最低限のものは仕込んであるんだけど、いまはバーテンのスラックスだしここじゃあどこになにがあるのか勝手も分からないしどうしようもない。
だからといってここでやめらんないし、かといってローションやらなんやら取りに行く暇を与えてもらえるとは思えない。

俺はせめてよがらせようと思って、力任せに有紀人さんを抱き上げカウンターに座らせた。

「香川さん、」
「おっけー」

俺が支えてって頼もうとすると、言われなくてもわかるとばかりに香川さんが有紀人さんを羽交い締めにする。高いスツールに乗っかって。そこまでしなくても大丈夫だと思うんだけど……。

まぁでも逃げられる心配がないに越したことはないのでそのままにして、俺はハァハァ息をつきながら見下ろしている有紀人さんのチンコを一気に喉奥まで咥え込んだ。
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