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第5章 カウンター

「あんたほんと、ゲスい……っ」
「ふぅーん？」

俺が装着完了した頃には香川さんは、有紀人さんの頭抱えて耳に舌捩じ込んでた。ここまで粘着音が響いてくる。

「誉め言葉だねぇ、って普段の君でも言うでしょうに」
「あっはー確かに言うわ」

ってくっそ余裕だな。
その余裕そのままに、有紀人さんは爪の先から挿入を始めた俺を笑って見下ろした。

入口の狭さ、力を抜くでもなく拒むでもない括約筋。入れるの初めてかなやっぱ。
なら━━可及的速やかに前立腺を狙うのみ！

まずは中指一本。第二関節過ぎまで飲み込ませて、入口を広げるようにぐにぐにと円を描く。
つ……とチンコから先走りが茎を伝って、俺は無意識に舐め取ってから、有紀人さんのノリノリっぷりに顔を見上げた。━━キスされてやがる。
こいつらこれは初めてじゃないだろ。あーあー乳首までクリクリされて……。

俺がしたいわ！
怒りをぶつけるように、俺は指を最後まで突っ込んだ。付け根のところで押し広げてやる。

と、Ｍ字開脚の片足がカウンターからずるっと滑って、

「ひぅん！」

俺の指が思いっきり有紀人さんの直腸の内壁を引っ掻いた。