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講義の終わりにロマンスを
第1章 課外活動


一線を越えるのって難しい。
しかも、学校の中でも、特に、派手で遊び上手なわけじゃない、私みたいな地味なタイプは尚更。


「真菜ー、今日、図書室よってくの?」


声をかけてくる友人も、地味め。
化粧もしないし、眉毛も自然体、スカートの長さだって、私と同じ膝丈。
だけど、背伸びしないで、落ち着いていられるから楽だったりする。


「今日は、家に帰る。親いなくて、洗濯物、畳まなくちゃならないから」







そこそこ混んでるスクールバスが、女子校の最寄り駅に到着する。
周りの楽しそうな笑い声が、なんだか色めき立っているように感じられる。
バスの中で、スカートを短くして、リボンタイを外し、化粧を整えた、そんな綺麗な女の子達の背中を追いかけて、私も降車した。




あんな風に、可愛く華やかに遊んだら、ちょっとは一線も越えられるのかな…。




バスを降りて、駅に向かうはずの私の足は、近くのファーストフード店に向かってた。






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