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講義の終わりにロマンスを
第1章 課外活動

ファーストフード店の2階、ガラス張りの窓際席から、眼鏡で三つ編みの私みたいな女子高生が、交差点近くの人間観察をしてても、皆、無反応でいてくれる。

初めて制服で入店した店内は、思ったほど違和感なく、私のことも受け入れてくれて感じた。

道路を足早に歩く人達だって、私を見上げもしない。

多分、気づかないんだろうな。

都会の人は忙しく見えるもの。

老いも若きも、男も女も。



でも、誰もが一線を越えて、大人になって、気持ちよくなってるんでしょ?



「……」



あそこのカップルっぽい人達も、あっちから歩いてくる髪の長い女性も。

それから、あの黒髪に茶色混じりの―――。




「ッ!」




思い切り立ち上がったから、太腿をテーブルにぶつけて盛大な音を立てた。

他の客の視線が集まっているのも感じた。

でも、そんなの気にしてられない。

トレイを置き場に片付けると、ゴミ捨てを今日だけは店員さんに任せて、私は階段を駆け下りた。






あの人は―――!





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