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下剋上ラバーズ
第2章 めんどくさい隣人
えええ……なんなんだよ。
尋常じゃない暴れっぷりだった。聞いてるだけでとてつもない不安に駆られるほどの暴れっぷりだった。
何か危ない事件が起こってるんじゃないのか。関わらないほうがいいんじゃないのか。
背筋に悪寒が走った。まだ新生活が始まって間もないのだ。なるべく平和に過ごしたい。……が、
『いやだあ、誰か助けてえ……!』
……無視するわけにもいかなかった。
俺は意を決して、隣室の様子を見に行くことにしたのである。
とりあえず部屋を出て、廊下を見渡した。誰もいない。
結構な騒ぎだと思っていたが、隣室はアパート二階の最奥、角部屋だ。聞こえていたのはどうやら俺だけだったらしい。
俺は隣室の扉の前に立った。そして、ひとつ深呼吸をして、インターホンを押した。
ピンポーン。
不穏な空気にそぐわない間抜けな音が、隣室の中で響いているのが壁越しに聞こえる。
さっきの悲鳴が嘘のようにしんとしていた。何も聞こえてこない。インターホンへの反応もない。
尋常じゃない暴れっぷりだった。聞いてるだけでとてつもない不安に駆られるほどの暴れっぷりだった。
何か危ない事件が起こってるんじゃないのか。関わらないほうがいいんじゃないのか。
背筋に悪寒が走った。まだ新生活が始まって間もないのだ。なるべく平和に過ごしたい。……が、
『いやだあ、誰か助けてえ……!』
……無視するわけにもいかなかった。
俺は意を決して、隣室の様子を見に行くことにしたのである。
とりあえず部屋を出て、廊下を見渡した。誰もいない。
結構な騒ぎだと思っていたが、隣室はアパート二階の最奥、角部屋だ。聞こえていたのはどうやら俺だけだったらしい。
俺は隣室の扉の前に立った。そして、ひとつ深呼吸をして、インターホンを押した。
ピンポーン。
不穏な空気にそぐわない間抜けな音が、隣室の中で響いているのが壁越しに聞こえる。
さっきの悲鳴が嘘のようにしんとしていた。何も聞こえてこない。インターホンへの反応もない。