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下剋上ラバーズ
第2章 めんどくさい隣人
うそんて。知らなかったのかよ。
えええ、とか、んんん、とか言いながら慌てている沙耶を横目にため息を吐く。馬鹿だな、とは思うが同情はしない。
『ま、今期落としても、最悪来年に取ればなんとかなるんじゃねーの』
『そ、そうだよね』
『今期で取れなかったやつが来年に後回しして取れるのかは疑問だけどな』
『ぐふっ』
『じゃ、俺はこれで』
忠告はした。俺は今度こそ踵を返して、自分の部屋に戻ろうとする。……が、
『……おい、放せ』
叶わない。原因はもちろん、俺の手をがっちりとホールドしている沙耶の手だ。つーかなんだこいつ。握力やべーぞ。
えええ、とか、んんん、とか言いながら慌てている沙耶を横目にため息を吐く。馬鹿だな、とは思うが同情はしない。
『ま、今期落としても、最悪来年に取ればなんとかなるんじゃねーの』
『そ、そうだよね』
『今期で取れなかったやつが来年に後回しして取れるのかは疑問だけどな』
『ぐふっ』
『じゃ、俺はこれで』
忠告はした。俺は今度こそ踵を返して、自分の部屋に戻ろうとする。……が、
『……おい、放せ』
叶わない。原因はもちろん、俺の手をがっちりとホールドしている沙耶の手だ。つーかなんだこいつ。握力やべーぞ。