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下剋上ラバーズ
第2章 めんどくさい隣人
『……真尋くん』
『嫌だ』
『まだなんも言ってないじゃん!』
『俺にお前の単位をどうにかする力はねえ』
『まあそうご謙遜なさらず。木曜の朝、ちょちょいっとあたしを起こしてくれるだけでいいの』
『やだよめんどくせーなあ。モーニングコールでもしろってのか』
『そんなんであたしが起きると思ってんの? うちに起こしに来てください』
『ますます嫌だわ!』
『なんでよ~、ね、お願い、ほらほらじゃがいもあげるから』
『いらねえっつってんだろ、……ちょ、いて、いてえな放せ、やめっ、……っ!』
――その夜、俺の情けない雄叫びがアパートを揺るがした。
まさか、女に左手を握りつぶされて叫び声を上げる日が来るなんて、誰が予想できただろう。
『嫌だ』
『まだなんも言ってないじゃん!』
『俺にお前の単位をどうにかする力はねえ』
『まあそうご謙遜なさらず。木曜の朝、ちょちょいっとあたしを起こしてくれるだけでいいの』
『やだよめんどくせーなあ。モーニングコールでもしろってのか』
『そんなんであたしが起きると思ってんの? うちに起こしに来てください』
『ますます嫌だわ!』
『なんでよ~、ね、お願い、ほらほらじゃがいもあげるから』
『いらねえっつってんだろ、……ちょ、いて、いてえな放せ、やめっ、……っ!』
――その夜、俺の情けない雄叫びがアパートを揺るがした。
まさか、女に左手を握りつぶされて叫び声を上げる日が来るなんて、誰が予想できただろう。