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下剋上ラバーズ
第3章 「抱かせて!」
頬、耳、唇、首筋。

 時折、ちゅ、と音を立てて吸いながら、沙耶の唇が俺の肌をするすると下りてくる。

「……っ」

 右の乳首を軽く食まれ、体が勝手にぴくりと跳ねる。沙耶がくすっと笑った。

「真尋さ、だいぶ乳首で感じられるようになったね。最初はぜんぜんだめだったのに」

「……感じてねえ」

「そう? でも乳首舐めたらどんどんおっきくなるよ、ここ」

「っ」

 立ち上がった乳首を舌先で何度も弾かれながら、膝でぐりぐり刺激されると、素直に反応してズボンを押し上げようとする息子に舌打ちをする。

 沙耶は、ゆったりねっとり、乳輪をくるくると舐め、ときどき思い出したように尖った舌先で乳首をぐりっと押しつぶした。

物足りないが、そこで生まれた快感は、確実に下半身に直結して少しずつ蓄積されていた。

そんなもどかしい刺激を与えながら、沙耶は俺を焦らすようにわざとらしく無駄話を続ける。



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