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下剋上ラバーズ
第1章 俺の彼女は騎乗位がお好き
「はぁ、ふ、んんっ」
沙耶がキスでとろけはじめた。
お互いに、快感を求めて夢中で唇をむさぼる。舌を絡めては吸い上げる。キスの合間に漏れる沙耶の吐息が一層荒く、つややかになり、口の端からはどちらのものともつかない唾液がこぼれる。
……よし、今ならいける。
快感をむさぼりながらも、俺はやけに冷静だった。キスに酔いしれてふにゃふにゃになった沙耶の首に腕を回し、体勢を逆転すべく右半身に力を入れた。
……が。
「!?」
沙耶はピクリとも動かない。力はぜんぜん入ってないのに、脚が奇妙に絡まっていて、うまく起き上がれない。
なんだこれ……!?
俺の戸惑いを察したのか、沙耶が唇を放して俺を見下ろした。互いの舌から銀糸が引いて、ぷつんと切れる。それを舐めとり手の甲で拭うしぐさが、いちいち妖艶で嫌になるほど興奮する。
「……動かねえ」
呼吸を整えながらそう言ったら、沙耶はにやりと不敵な笑みを浮かべた。
「あたし、護身のためにいろいろ武道習ってたんだよね。空手、柔道、合気道」
「……反則だろそれ……」
「なんとでも」
その余裕な態度にムカついて、俺はなおも諦めず、沙耶の体を押したり引いたりした。
沙耶はそんな俺を楽しげに見下ろしながら、また唇にキスを落としてくる。
沙耶がキスでとろけはじめた。
お互いに、快感を求めて夢中で唇をむさぼる。舌を絡めては吸い上げる。キスの合間に漏れる沙耶の吐息が一層荒く、つややかになり、口の端からはどちらのものともつかない唾液がこぼれる。
……よし、今ならいける。
快感をむさぼりながらも、俺はやけに冷静だった。キスに酔いしれてふにゃふにゃになった沙耶の首に腕を回し、体勢を逆転すべく右半身に力を入れた。
……が。
「!?」
沙耶はピクリとも動かない。力はぜんぜん入ってないのに、脚が奇妙に絡まっていて、うまく起き上がれない。
なんだこれ……!?
俺の戸惑いを察したのか、沙耶が唇を放して俺を見下ろした。互いの舌から銀糸が引いて、ぷつんと切れる。それを舐めとり手の甲で拭うしぐさが、いちいち妖艶で嫌になるほど興奮する。
「……動かねえ」
呼吸を整えながらそう言ったら、沙耶はにやりと不敵な笑みを浮かべた。
「あたし、護身のためにいろいろ武道習ってたんだよね。空手、柔道、合気道」
「……反則だろそれ……」
「なんとでも」
その余裕な態度にムカついて、俺はなおも諦めず、沙耶の体を押したり引いたりした。
沙耶はそんな俺を楽しげに見下ろしながら、また唇にキスを落としてくる。