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蜜刻に揺れて
第11章 at this late hour、too late
ゆっくり、はっきりと目が開く。
胸の奥まで一瞬で沁み入るその声をどれだけ待っただろう。
「…起こしてよ」
「気持ち良さそうに寝てたから、いつ帰って来たの?」
「ここでメールして…いつの間にか寝てた」
「じゃあお腹減ってるでしょ?色々買ってから来たの」
「ご飯食べてどうする?」
「ケーキも買ってきたよ」
「ケーキ食べてどうする?」
「お風呂入って…ゆっくりしよ?」
「ゆっくり…何する?」
そこまで言われて静は竜の言わんとしている事に気付く。
「キス…する」
「キス、だけ?」
「抱き締めて欲しい」
「いくらでも、それだけ?」
「…竜は?竜はどうしたいの?」
「さぁ?」
「何よ、それ!」
余裕の笑顔を向ける竜に、静は唇を尖らせた。
煮え切らない竜に、静は立ち上がると竜も半身を起こす。
背を向けた静の腕を取って引き寄せると、竜の胸に背中を預けてベッドに座った。
竜の腕の中は温かくて、静の胸がきゅうっと締め付けられる。
自分ばかり好きで、自分ばかり欲しがってるみたいで。
「静」
竜は静の掌に自分のを合わせる。
静の見つめる竜の手は大きくて長い指に填っている指輪を見つけた。
胸の奥まで一瞬で沁み入るその声をどれだけ待っただろう。
「…起こしてよ」
「気持ち良さそうに寝てたから、いつ帰って来たの?」
「ここでメールして…いつの間にか寝てた」
「じゃあお腹減ってるでしょ?色々買ってから来たの」
「ご飯食べてどうする?」
「ケーキも買ってきたよ」
「ケーキ食べてどうする?」
「お風呂入って…ゆっくりしよ?」
「ゆっくり…何する?」
そこまで言われて静は竜の言わんとしている事に気付く。
「キス…する」
「キス、だけ?」
「抱き締めて欲しい」
「いくらでも、それだけ?」
「…竜は?竜はどうしたいの?」
「さぁ?」
「何よ、それ!」
余裕の笑顔を向ける竜に、静は唇を尖らせた。
煮え切らない竜に、静は立ち上がると竜も半身を起こす。
背を向けた静の腕を取って引き寄せると、竜の胸に背中を預けてベッドに座った。
竜の腕の中は温かくて、静の胸がきゅうっと締め付けられる。
自分ばかり好きで、自分ばかり欲しがってるみたいで。
「静」
竜は静の掌に自分のを合わせる。
静の見つめる竜の手は大きくて長い指に填っている指輪を見つけた。