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蜜刻に揺れて
第2章 Whimsical star
電話を入れればいいだけの話。
イタズラ電話から始まった軟派なやり取り。
会いたいなんてただの興味本位としても、いい歳した女が引っかかるなんて…どうかしてる。
静は鞄からスマホを取り出すと帰りますとだけ文字を打つ。
送信前にごめんなさいと付け足した。
送信ボタンまでのほんの5ミリが…遠い。
「静」
躊躇っていた自分を捕まえたその声。
ぱっと顔を上げると其処には一人の男性が立っていた。
162センチの静は今日も7センチのヒールを履いている。
その静が少し見上げてしまうという事は180センチ位だろう。
デニムにTシャツ。
キャップを被って…夜なのにサングラスをしていた。
怪しすぎる。
「すげー警戒してるでしょ?」
表情に出てしまった事に俯くけれど、その声は何処かで耳にした気がしてそっと視線を上げてみる。
横を向いていた彼の肩越しに9secondのMVが再び流れていた。
「あ、れ…」
大型スクリーンを指差す。
「あー…そういや今夜解禁って言ってたな…」
スクリーンを見上げた事で顎のラインがくっきりと通る。
ヒトのフェロモンは耳の裏から出ていると誰かが言っていたのを不意に思い出し、形の良い耳に釘付けになってしまう。
イタズラ電話から始まった軟派なやり取り。
会いたいなんてただの興味本位としても、いい歳した女が引っかかるなんて…どうかしてる。
静は鞄からスマホを取り出すと帰りますとだけ文字を打つ。
送信前にごめんなさいと付け足した。
送信ボタンまでのほんの5ミリが…遠い。
「静」
躊躇っていた自分を捕まえたその声。
ぱっと顔を上げると其処には一人の男性が立っていた。
162センチの静は今日も7センチのヒールを履いている。
その静が少し見上げてしまうという事は180センチ位だろう。
デニムにTシャツ。
キャップを被って…夜なのにサングラスをしていた。
怪しすぎる。
「すげー警戒してるでしょ?」
表情に出てしまった事に俯くけれど、その声は何処かで耳にした気がしてそっと視線を上げてみる。
横を向いていた彼の肩越しに9secondのMVが再び流れていた。
「あ、れ…」
大型スクリーンを指差す。
「あー…そういや今夜解禁って言ってたな…」
スクリーンを見上げた事で顎のラインがくっきりと通る。
ヒトのフェロモンは耳の裏から出ていると誰かが言っていたのを不意に思い出し、形の良い耳に釘付けになってしまう。