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蜜刻に揺れて
第1章 change the neworld
テーブルセットに向かい合わせに座り、健作の話しを待った。
「回りくどいのは好きじゃない、単刀直入に言うと本社に戻って営業に回ってくれ」
「え…いぎょう?」
「あぁ、今度ラインクリエイティブ、法人向けの企画営業部が発足される事になってな、そこの課長を任された、お前にも参加して欲しい」
「私に営業って…ここの売上が悪いんですか?」
静はぎゅっとエプロンを握りしめた。
店の売上はいつも達成していたから、個人的な事まで目が向いていたかと問われれば明確で無い。
「いや?お前の売上はトップだし、お前が居るからここの売上が達成されてるよ」
「だったら何でっ…!」
「営業を知るのもいい経験になると思う、また販売に戻ってこればいい、兎に角来週は本社に出社してくれ」
茫然とする静を残し、健作は席を立った。
ドアの向こうでスタッフが驚愕の声を上げていた。
営業の二文字が頭の中をぐるぐる回る。
店に戻るとスタッフ達は栄転だと口々に賞賛の言葉をくれた。
笑って応えるけれど、静の気持ちは何処か沈んだままだった。
本社からの辞令はその日の午後には店に届き、週末は休みへと変更された。
突然の休みに、静は暗い気持ちのままショッピングモールへと足を向けていた。
「回りくどいのは好きじゃない、単刀直入に言うと本社に戻って営業に回ってくれ」
「え…いぎょう?」
「あぁ、今度ラインクリエイティブ、法人向けの企画営業部が発足される事になってな、そこの課長を任された、お前にも参加して欲しい」
「私に営業って…ここの売上が悪いんですか?」
静はぎゅっとエプロンを握りしめた。
店の売上はいつも達成していたから、個人的な事まで目が向いていたかと問われれば明確で無い。
「いや?お前の売上はトップだし、お前が居るからここの売上が達成されてるよ」
「だったら何でっ…!」
「営業を知るのもいい経験になると思う、また販売に戻ってこればいい、兎に角来週は本社に出社してくれ」
茫然とする静を残し、健作は席を立った。
ドアの向こうでスタッフが驚愕の声を上げていた。
営業の二文字が頭の中をぐるぐる回る。
店に戻るとスタッフ達は栄転だと口々に賞賛の言葉をくれた。
笑って応えるけれど、静の気持ちは何処か沈んだままだった。
本社からの辞令はその日の午後には店に届き、週末は休みへと変更された。
突然の休みに、静は暗い気持ちのままショッピングモールへと足を向けていた。