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蜜刻に揺れて
第4章 Unclear delineation
「円かなー」

静が猫を下ろして玄関に向かう。

いつもなら一緒に出迎えるのに、そのままソファーに残る猫に首を傾げながら、ドアを開けた。

「へ?」

玄関に立っているその姿に静は固まった。

「俺を無視するなんざ、いい度胸だな、ハナコ!」

ぎゅっと鼻先を摘まれても言葉が出ない静。

さっさと靴を脱ぎ、部屋に上がり込んだのは紛れもなく秋月 竜だった。

「で?俺以上のオトコは?」

「男?そんなのいないけど?」

「こんな夜更けにメシ食わしてやるヤツだよ」

顔だけ振り向かせた竜には不快感が露わに浮かんでいた。

「…まさか」

「にゃおーん」

ソファーの上から出迎えた猫を竜は一瞥した。

「…え…まさか?」

「まさか、デス、…雄だけど」

さっき迄の勢いは何処へやら、意気消沈する竜は猫の隣に腰を下ろした。

追ってインターホンが鳴る。

今度は猫もソファーを飛び降り玄関に走って行った。

「お姉ちゃーん?すぐ帰るからさぁ、リュウの荷物ちょうだい?」

「うん、これで全部だよ」

円はリュウを抱き上げると、足元にある靴に気づいた。

「お姉ちゃん、新しい彼氏?」

「えっ?あ、これは…違うよ」

慌てて否定する静に、円は疑いの眼差しを向けた。

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