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第5章 Fearlessmile

竜の両手は塞がっていて、掬い上げた乳房を揉みしだくばかり。

熱に魘される様にモヤのかかった思考回路が、それ以上の快感を求めて静の手を動かそうとしていた。

太腿を滴っていく蜜に気付いているのは自分だけだと、妙な確信を持って右手を下ろしていく。

「ふぁっ、ああっ…ぁ…」

耳朶を甘噛みされ、耳穴に舌を突っ込まれて舐め上げられると鼓膜の直ぐ傍でぴちゃぴちゃと水音をたてられる。

淫らな音に一番奥が呼応するかの様に切なくなる。

「あっ…ああっ…いっ…はぁ、んぅ…ぅうっ…」

どろどろに蕩けた花唇はいとも容易く静の中指を飲み込んでいく。

音を立てないようにとゆっくり抜き差しする指ではもどかしくて、抜き差しする度に止めどなく蜜を零し、くちゅくちゅという水淫の音は指のせいなのか、それとも竜の舌のせいなのかもうわからなくなっていた。

「へぇ、一人でする程マサキが好き？」

「ちっ、がっ…」

「マサキは何してくれた？どうやってイカせてくれたんだ？」

竜の言葉に胸が痛い。

雅希の指も舌も、セックス自体を思い出せない。

さっきまで話していた声すら。

今はもう、ただこの燻り続ける熱を治めたいだけ。