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蜜刻に揺れて
第1章 change the neworld
静はモールに戻り、再びパンプスを物色した。
いつもなら通り過ぎてしまうであろう対象外の店に足を踏み入れた。
ベージュのシンプルなパンプス。
サイドがクリアになっていてなかなか良いデザインだった。
試着をするとピッタリすぎて、他のも履くとどれもサイズ感が良かった。
思わず会社用に二足、プライベート用に一足購入してしまった。
あんなに探し回ったのが嘘のようにさらっと決まってしまった。
細やかな満足を感じているとカバンの中でスマホが震えた。
見知らぬ番号に訝しげにスライドする。
「…もしもし…?」
『もしもし?葉山 静さん?』
「…そうですけど、どちら様ですか?」
『此処じゃないなら何処でもいいって何?』
自分がほんの1時間ほど前に書いたコメントそのままだった。
慌ててバックの中を探すけれど申し込み用紙は跡形も無かった。
「…あの…その紙何処で拾ったんですか?」
『さっき、箱から』
ぶつかったスタッフの面影をぼんやりと頭に浮かべた。
「捨てといて下さい、ただの戯言ですから」
『ふーん、ま、いいけど、今電話してても良いよね?仕事何してるの?』
電話の主は静の返事をさらりと受け流して、質問を変えた。
いつもなら通り過ぎてしまうであろう対象外の店に足を踏み入れた。
ベージュのシンプルなパンプス。
サイドがクリアになっていてなかなか良いデザインだった。
試着をするとピッタリすぎて、他のも履くとどれもサイズ感が良かった。
思わず会社用に二足、プライベート用に一足購入してしまった。
あんなに探し回ったのが嘘のようにさらっと決まってしまった。
細やかな満足を感じているとカバンの中でスマホが震えた。
見知らぬ番号に訝しげにスライドする。
「…もしもし…?」
『もしもし?葉山 静さん?』
「…そうですけど、どちら様ですか?」
『此処じゃないなら何処でもいいって何?』
自分がほんの1時間ほど前に書いたコメントそのままだった。
慌ててバックの中を探すけれど申し込み用紙は跡形も無かった。
「…あの…その紙何処で拾ったんですか?」
『さっき、箱から』
ぶつかったスタッフの面影をぼんやりと頭に浮かべた。
「捨てといて下さい、ただの戯言ですから」
『ふーん、ま、いいけど、今電話してても良いよね?仕事何してるの?』
電話の主は静の返事をさらりと受け流して、質問を変えた。