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蜜刻に揺れて
第6章 Ambiguous Peony
花材が運び込まれて、静は水揚げに没頭していた。
「今日は頑張ってね!大丈夫!めっちゃ綺麗だから」
丁寧に花材を処理しながら、何時ものように話し掛けてしまう。
「それ、生きてるの?」
突然背後から声が掛かる。
「お、おはようございます!」
「おはようございます、で、それ、なんか返事してくれるの?」
「え?あ…まあ、そうですね」
関係者だろうか?
スタジオ内にいるということは必然的にそうだろうが、静には見覚えがあるようなないような。
整った顔立ちではあるが、ピンと来ないのはかなりのスタッフが詰めていたからだと言い訳してしまう。
「今日は宜しくな!」
静を真似て声をかけて去っていく後ろ姿に静はほっこりして見送った。
「9secondの皆さん入られまーすっ!」
アシスタントディレクターの声に静は目を丸くして航平の腕を掴んだ。
「な、9secondって?」
「おー、さすがのお前も知ってたか、ほっとした」
「いや、なんで…資料には…あれ?」
「前もって知ってると先入観で構えちゃうだろ?だから伏せといた」
呆れて口を開けたままの静。
そう言えばあの夜買い物に出た道すがら、撮影を説明した時竜は何処か納得した返事をしていた様な気がしてきた。
「今日は頑張ってね!大丈夫!めっちゃ綺麗だから」
丁寧に花材を処理しながら、何時ものように話し掛けてしまう。
「それ、生きてるの?」
突然背後から声が掛かる。
「お、おはようございます!」
「おはようございます、で、それ、なんか返事してくれるの?」
「え?あ…まあ、そうですね」
関係者だろうか?
スタジオ内にいるということは必然的にそうだろうが、静には見覚えがあるようなないような。
整った顔立ちではあるが、ピンと来ないのはかなりのスタッフが詰めていたからだと言い訳してしまう。
「今日は宜しくな!」
静を真似て声をかけて去っていく後ろ姿に静はほっこりして見送った。
「9secondの皆さん入られまーすっ!」
アシスタントディレクターの声に静は目を丸くして航平の腕を掴んだ。
「な、9secondって?」
「おー、さすがのお前も知ってたか、ほっとした」
「いや、なんで…資料には…あれ?」
「前もって知ってると先入観で構えちゃうだろ?だから伏せといた」
呆れて口を開けたままの静。
そう言えばあの夜買い物に出た道すがら、撮影を説明した時竜は何処か納得した返事をしていた様な気がしてきた。