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蜜刻に揺れて
第8章 奥深く暗い森
「あ、あのですね、伊坂さん、夜分にすいません、その…」

空気を察して静が声を掛ける。

「葉山さん…?…どうぞ」

「お邪魔しまーす」

竜はさっさと中へ入り、残された二人を困惑させる。

リビングではあいりがルームウエアで寛いでいた。

「秋月さん、こんばんは」

竜の表情もまた少し強張る。

ちらりと静に視線を移すと、静はぷいっとそっぽを向いた。

「で?急に何?明日の夜には会うのに急ぎ?」

座ったままのあいりの隣に立つ撥春。

「…撥春、俺…あいりの事が好きだった」

驚くあいりと、驚かない撥春。

「んで、撥春の事も好き」

「はあっ?!」

素っ頓狂な声を上げたのは静だった。

「撥春の事、すげぇ大事なんだわ」

口を開けたままの撥春に、あいりが笑い出す。

「あいり、撥春のこと頼むな!」

「はい、私の事好きになってくれてありがとうございました」

あいりは確かに頷いた。

過去形の告白に過去形の返事。

「良し、これでいいっ!」

「いや…竜…どういう意味だよ」

「俺は撥春が好き、撥春は?」

「俺も好き…いやいや、何これ?」

あいりと静は顔を合わせて笑い転げていた。
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