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蜜刻に揺れて
第9章 Craving Desert
「乳首だけでイッたら、挿れてやらないからな」

そう告げながらも、乳首への愛撫はますます激しくなる。

「や、だ…りゅ、うっ…竜っ…!だめっ…」

きゅうっと引っ張られて捻られると静は背中をしならせた。

「竜っ…イッちゃ…」

「ダメ」

指を離すと行き場の無くなった悦楽が涙となって目尻に浮かんだ。

「泣き顔も唆る」

涙に口唇を押し付けると、ぎゅっと胸に抱く。

「竜…?ど、したの?」

「なんか抱きしめたくなった」

静は口元を緩めて、そっと背中に手を回した。

「…好き…」

消えそうな程小さな静の呟きに竜は目を丸くした。

想い合うことの難しさを知っていたから、静からのそれがこんなに早く聞ける喜びに竜は目を細め、回した腕に力を込めた。

「静、俺シたいんだけど」

静のスカートの下腹部に確かに質量を増したそれが当たっている。

「シないっていったら?」

「静が悶える姿でも想像して、一人でヌくかな…?」

言い終えて竜は記憶の端切れを思い返す。

初めて会ったあの日もこんな会話のやり取りをした気がする。

それは思い違いではない。

その証拠に静は目の前で笑っている。

「竜…しよ…?」
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