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フルカラーの愛で縛って
第3章 絵
男の濡れた指が、振動の1つに辿り着き、何度か滑りながらも指先に、その形を捉える。

「ふっ、……あ、ああっ! …だ、め…、んっ…ぁあッ!」

悶える詩織の瞳から、一粒、涙が溢れる。その涙が快感のせいなのか、苦痛のせいなのか、もう詩織にも分からなくなっている。
男が引っ張りだしたローターが、滑りのせいでソファにポト…と落ちた。
外に出しても精力的に震えているおもちゃに、男が小さく蔑むように笑みを浮かべる。

「単純すぎて、無粋な玩具だ。……こんなものじゃ、もう満足できないだろう?」
「はっ…、あ……」

1つ失っても、まだ熱い内側には、もう1つのローターが残っている。
火照りすぎてドロリと歪みかけた詩織の肉襞には、その薄らいだ刺激さえ、焦れったい官能にしか感じられない。取り出して欲しいと、あれだけ願っていたはずが、残り1つになった今、彼女は内股を擦り合わせて眉を寄せている。その表情は苦しげではあるが、確かに何かを求める女の顔になっていた。

「あぁ・・・、君は、まだ、そんな顔を持っていたのか」

うっとりと魅入られたように呟いて、槙野が素早くシャツのボタンを外す。途中でボタンが引っかかると、煩わしさをかなぐり捨てるように、彼は布を引っ張ってボタンを引きちぎり、シャツを脱ぎ捨てた。
解放された腕をソファの背もたれと床に預け、覚束ない視線で槙野を見つめていた詩織の両頬を、男は掌で包み込み、じっと顔を覗きこむ。

「詩織。何が欲しい」
「・・・・・・ぁあ」

揺らめかす腰の奥から、湿ったモーター音が漏れて、2人の耳を擽っている。
槙野は何故か縋りつくような顔で、詩織の瞳の奥深くを見つめて、もう一度口を開いた。

「詩織、言いなさい。誰を求めているんだ」
「・・・はっ、あ…」

鈍く霞んだ快感が、時が経つごとに徐々に鮮明になっていく。
それは、槙野に強く凝視されるにつれて膨れ上がっていくような錯覚を詩織に与えた。
濡れて艶を持った詩織の唇が一瞬震えて、一言、堪えきれないような吐息と共に言葉が漏れた。



「せ、いじ・・・さん」


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