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フルカラーの愛で縛って
第1章 檻

全てを脱ぎ終えると、男は椅子の上の彼女の荷物と着衣を取りに来る。
ストッキングを脱いで裸足になった時、足裏の違和感から詩織は気づいていた。
部屋の奥側3分の2に、透明なシートが敷かれている。
部屋に入った時には気づかなかった。
薄暗さのせいもあるだろうが、この男の緻密で神経質な性格のせいでシートに皺一つ無かったのも要因に違いない。

背後で男が準備をしている音がする。
詩織は入り口に背を向けたまま、黒い壁へと伸びる自分の影を眺めていた。
彼が「少女漫画のように細い手足なのに、ボッティチェリの描く裸婦像のように肉感的な身体のラインが素晴らしい」と言っていたのを思い出す。
やはり理解できない、と思いながら、影法師のラインを視線で辿る。
斜め上から照らされた彼女の影は、床から綺麗に壁へと伸びて、首から上を壁に立てかけたように頭のラインだけが壁に描かれている。
生首のようだ。
詩織は処刑を待つ罪人のように、祈りを込めて目を閉じた。


  *  *  *


「いいよ、詩織」


男の声を合図にゆっくりと正面を向いた、詩織の表情が微かに揺れた。
眼鏡の中の目を細めて、彼は詩織の表情をじっと観察している。
彼女から目を離さないまま、イーゼルの横の丸台に置いたボトルを手に取り、数回、手首を返すように振ってみせる。
彼の手の中のボトルに、見覚えがある。

(ローション…)

ただのローションではなかったはずだ。
官能を高め、理性の箍を外す作用を持っていたはずのそれは、だが、彼女の記憶と違う色をしている。
以前使われた時は無色透明だったはず。
今、彼の手で撹拌されている液体は、真っ赤に染めあげられていた。

「食紅だよ」

中身をねっとりと揺らしながら、彼は彼女の顔を脳裏に刻むように瞬くことなく告げる。

「後で使うから、まずはポーズを決めようか」

ボトルを木製の丸台に戻すと、槙野は透明シートの領域に足を踏み入れた。

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