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曖昧なままに
第3章 白くない聖夜
 口内に迎えられた瞬間の、生暖かい感触がもたらした快感。それを施しているのが愛美であることを改めて確かめ、倍増されゆく興奮が全身を伝った。

 愛美は先端にのみを含んで止まり。中で迎えた舌をチロチロと動かし。敏感な部分に刺激を与えている。

「……ッ」

 漏れそうになる声を何とか堪える。だが直後に、愛美は更なる追撃を加えた。

 ズ……ズズ……

 徐々に――緩やかに――そして、深く――


 ……ッツプ!


 ついには根元辺りまでが、口へ収められていった。

 何かに突き当たるような感触を受け、既に激しい膨張の最中にある俺。しかし尚も弾けんばかりの最高潮までの肥大を、愛美の粘膜に求められているようだった。 

 そう感じるも一瞬。唇は次に一気に素早く、先端まで俺を引き抜いてゆく。同時に舌先がツゥーっと裏筋に沿って走った。

「う……あっ!」

 今度は我慢ならずに発せられた声。

 たった一往復で得る快楽の量として、それは信じられないものであった。

「どう――ですか?」

 どうって? そんなの顔を見ればわかるだろう。そんな意図を、俺は視線で訴えた。

「じゃあ……チュ……続け……チゥ……ますね」

 そう言う間も先端に触れ続けている唇。それが唾液を滑らせながら、小刻みに左右に動いている。言葉が漏れるたび伝わる、微かな振動と吐息。それがまた何とも言えずに、気持ちを高めた。

 ぼんやりとした照明を浴び、唾液で濡れた亀頭が艶めかしく光って――。

 愛美は左手を俺の太ももに置き身体を支えながら、右手を根元を携えて口での往復を続けていった――。

「ん……うん……ん、ちゅ……」

 やや苦しそうな声が耳に届く。懸命にも映る表情で、愛美の頭が上下の動きを続ける。

 ようやく刺激に慣れた頃、しかし彼女は徐々に速度を速めてゆく。それに伴うように揺れた白い胸。その先端が時折、俺の内股を掠れて新たな刺激となっていた。

 その光景を見下ろしながら、俺は自分の限界が近いことを悟る。

「ちょ……少し、待って」

「んちゅ――どうか、しましたか?」

 音を立て先端までを吐き出して、愛美が俺の意を訊ねた。

「もうすぐ……だから」

 このままでは、彼女の口や顔を汚す。それに抵抗を覚えてのこと、だったのが――

「平気――ですよ」

 愛美はそう答えると、更に行為に励んだ。
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