この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
曖昧なままに
第5章 尚、儘ならず
 大人としてあまりにも拙い問いではある。だが今は、彼女の気持ちを確かめることが肝要。その突端としては、これで良かった。

 愛美は顎の先を指で触りつつ、俺の質問に答えてゆく。

「うーん……そうですね。年上で落ち着いていて、こんな私の話を聞いてくれる優しい人。あ、その上いつもご馳走してもらったりとか。それも含めて、これでも洋人さんには感謝していますよ」

「いや、そんなことは構わないけど……そうじゃなく」

「?」

 何となくすかされ難しい顔をした俺を、愛美は可愛く小首を傾げ見つめている。俺はもっとはっきりと言う必要を感じた。

「以前は別にこうしてたまに会って話すだけでも、いいような気もしてたんだ。それだけでも孤独は癒されるし、そんな意味では俺の方こそ――」

「よかった。では、これからも――」

 そう言って笑った彼女。その言葉を制して、俺は言葉を続ける。

「だけど、あんなコトがあったから」

「あんなコト……?」

 コーヒーをグッと飲み、一息つくと俺は真剣な顔を愛美に向けた。

「さっき言ったことと、矛盾してるかもしれない。でも正直な気持ちを言うなら――俺はキミと、付き合いたいと考えていた。ちゃんと普通に、ね」

 そう聞いた愛美は、少し困ったように視線を伏せる。

「最初にも話しましたよね。私、それは無理だって……別に洋人さんに限らず、たぶん誰とも……」

「だったら何故――」

 そう言いかけた時、脚に妙な感覚を覚え言葉を止める。テーブルの下で、俺に脚を絡みつけてきたのは、愛美の方だった。

 驚いて彼女の方を見ると、そこには例の顔。怪しさを携えた、愛美の裏の顔が表れている。

「あんなコトって、つまり――」

 俺をじっと見据えながら、彼女の脚が膝先を何度か突く。それが徐々に太ももを摩り始め、それがついに俺の股間へ届いた。

 彼女の靴下に覆われた足が、テーブルの端より俺の視界に入ってきている。

「こういうコト――でしょうか?」

 そう訊きながら、愛美は足先を器用に動かして続ける。開いた親指と人差し指の間で、膨らみ始めた形を確かめるようにそれを挟さんだ。

 慄き呆然とする俺の顔を楽しげに眺め、更に愛美はこう話す。

「洋人さん、気持ちいい――そう言ってくました。そして、私もコレがとても愉しいの――だから、問題はないと思いますけど?」
/177ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ