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先生の彼女
第3章 河上宏介
「なんだよそれー。」
つまんなさそうに言う
その時、この間図書室で見た門瀬さんの姿を思い出した
あの時は確かに彼女を綺麗だと思った
「顔…?」
ふと口から溢れる
「でた!顔!まず顔見て胸だよな!」
「お前…マジで最低だな」
半ば呆れている
俺はまた笑ってしまう
その時教室の入り口の方にうっすら影が見えた
なんだろうと思いドアをガララと開ける
ぴくっとした女の子
「あ、どうした…」
どうしたの、と言おうとした時、
タッタッタ
「ど、どうしたの、門瀬さん」
ドアの隙間から見えたのか、走り気味に後ろからやってきた
門瀬さんが好きな男の子だ
「あ、あの、忘れ物しちゃって」
「入りにくいよね。俺がとってくるよ。何忘れたの?」
なんだこの紳士は。と思いながら2人のやりとりを見ている俺。
教室ではあとの2人がひゅーひゅーといった様子で冷やかしている
門瀬さんにはきこえていないようだが
「家庭科の教科書…今日の授業はそれも持ってきてって」
「おっけ、とってくるよ」
笑顔で教室の中へ入っていく
さっきまでの乙女のような彼はどこへ…