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先生の彼女
第4章 理性


(キスしたい…)

その時遠くの方から声が聞こえた

さゆちゃんははっとした様子で離れようとした

けど俺は

グッ

「!!」

彼女の後ろ頭に手を回し、もう片方の手は彼女の手首を掴んでいた

「先生…!誰か来ちゃうよ…っ!」

わかってはいるが、そんなことどうでもいいというような思考回路になっていた

額と額をこつんとあわせる

「さゆちゃん…キスしていい?」

彼女がもし嫌がっているなら、無理にしたくないと思った

「でも、誰か来たら…っ」

「もう声しないし、大丈夫」

廊下からはもう人の気配もしない
それでも彼女はうんと言わない

「キス、嫌…?」

「嫌じゃ、ない…先生と、したいよ…」

したい。その言葉にひきよせられたかのように

軽く唇にキスをした
本当に軽く触れた程度

もう一度
もう一度

方向を変えたりして何度も

さゆちゃんと初めてのキス

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