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魅惑の境界線
第15章 夏は王室の水兵で
いつもの公園はリニューアルが進んでいるが
草木の手入れも忘れられたような古い一角に
ひっそりと電話ボックスが建っている
電話ボックス自体珍しくなってきたが
ここのはさらに
赤い屋根とアルミの枠で
青みがかったガラスに囲われた
昔懐かしノスタルジックな型だ
大きくなった植木の枝がかかり
2面の下半分には苔なのか緑がかっている

道側の扉を引くと
キィ~と音をたて
真ん中が内側に折れ畳まれて開く
中には黄緑の四角い公衆電話と
その下に置いてあるタウンページが
少し離れた街灯に薄ぼんやり照らされる

少しの間扉を開けておいて
ボックス内のムッとした空気を入れ換える

小さい頃
じゃんけんに負けた人が
電話ボックスの中でお尻を出す
という遊びをしてた記憶があり
そのせいか
電話ボックスには妙な興奮をおぼえるのだ

中に入って扉を閉めると
特有の籠った感じになる
この半透明な狭い個室に
下腹部がキュンと反応する

太ももに手を這わせ
プリーツスカートの裾から親指を差し込み
少し北上してパンティに掛けて下げると
外気が蒸れたお尻をヒンヤリと撫でる
汗ばんだサテンのパンティは
太ももの中頃まで下ろし境界内に留める
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