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第6章 不思議な契約

私はあまりにも笑いあった謙さんとの距離が
近すぎてなんだか恥ずかしくて
謙さんの膝からおりようとした

謙さんが

「美紗ちゃん…
俺さ…
なんて説明して良いのか分からないんだけどさ」

そう言いながら私を両手で引き寄せた

「龍は…
いつも神経を張ってるから脆くて壊れやすい
アイツが傷つくとこはもう見たくない
でもアイツが連れてきた美紗ちゃんはもっともっと
壊れやすそうでさ
アイツの話聞きながら美紗ちゃんを見てたら
ほっとけないって思ったんだ
龍はすごく不安定な奴だから
二人共ダメになっちゃうかもしれないなって
思ったんだ
人は何故か正反対か
似た者同士ばかりが強く引き合うような気がするんだ
ただただ二人共俺が守ってやりたいなって
美紗ちゃんはとくに女の子だしさ…」

謙さんの顔がどんどん近付いてきた
私はとっさに目を閉じていた

少し冷たくなった謙さんの唇が
私の唇に優しく触れた

「美紗ちゃんの柔らかそうな小さな唇に
こうしてみたかった
ごめんな」

謙さんが私の身体をつかんでおろそうとした
私は無意識に謙さんにしがみついていた


そしてもう一度
今度は私のほうからキスをした

観覧車が下りはじめて
もうすぐ地上につくその直前まで
私は謙さんの膝に乗り
何度もキスをしていた

車に戻るまでまた手を繋いで歩いたけど
恥ずかしくて何も話せなかった

歩きながら

「つい何日か前まで
あの人のことであんなに苦しんでたのに
なんか遠い昔のことみたいだな…
もうあんな思いは嫌だってそう思ってたのに
謙さんにドキドキしてる…」

私は自分自身に驚いていた




続きがしたいって

キスの続きがしたいなって

そう思ってしまっていたから


そんな風に考えてしまっていることにドキドキして
帰りの車の中は落ち着かなかった

「無意識に窓開けちゃうんだな」

謙さんの言葉にはっとする

車の中でいつもそうだったことに今さら気付く
真美にも高速で寒いし音がうるさいから
窓をしめてと言われた

私は自分が車を運転するときも
少し窓を開け
自動でかかるドアロックをなんとなく解除していた

何故かはすぐに分かった

はじめての夜のあとから
私はこうする癖がついていた

トイレも苦手で急いで済ませた

教習所でもいつも窓を開けていいか聞いていた












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