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第7章 生きるということ

オープンまで仕事ができず女の子は困るだろうと
謙さんに研修の間は
時給でお給料を出してあげたいとお願いした

ある日陽子さんが電話をしてきた

「コウさん…少しだけお給料先にもらえないですか?
電話代が足りなくてとめられちゃいそうで…」

私は講習の時間より早めに待ち合わせをして
足りないぶんのお金と
お給料日まで生活に困るのではと
あといくらあればしのげるかを聞き
言われた通りの七万円を渡した

陽子さんは泣いて謝り
先にコンビニでお金だけ払って
講習にすぐ来ると言って
それきり現れることはなかった

他の女の子からもお金を借りていたらしく
合わせればかなりの金額になってしまった

私は最後に泣いて謝っていた陽子さんの
姿が焼きついていて
何か事情があるのではとも思ったけど
他の女の子たちに
あっさりと否定された

悔しいとか
怒りの感情はなく
ただ悲しかった

あんな風に人を陥れる人がいるんだと
ショックだった

謙さんは落ち込む私に

「よくあることだから
気にしていてはやっていけないよ」

と教えてくれた




あっという間にリニューアルオープンの前日になり
朝方まで謙さんと横山さんと
手伝いに来てくれた龍と準備に追われていた

11時にはオープンのため一度部屋に戻り
シャワーを浴びてまたお店に戻り
オープンを迎えた

私はコース説明と案内
電話やメールの問い合わせに追われて
あっという間に夕方になっていた

謙さんが横山さんと一緒に交代しに来てくれたけど
仮眠もできないまま10時閉店を迎えた

女の子の休みが重なり
お客さんをとりきれない日は
私自身もキャストになりマッサージをした

男性従業員の太田君も加わり
順調に日々忙しく過ごしていた

朝開店前にお店に行き
掃除をして備品を買い出し
問い合わせチェックと予約確認をして
開店準備をする

夕方太田君や横山さんと交代し
謙さんと休憩をとり
閉店前にふたたびお店に戻り
閉店作業をして女の子の送りをする

仮眠や睡眠を合わせても一日平均四時間も
眠れていなかった
横になり休む時間が勿体ないと思っていた

「身体がもたなくなるから
休めるときに休まないと」

謙さんや横山さんに言われていたけど
私は自分の限界がわからなかった


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