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第7章 生きるということ

もともと不順だった月のものが三ヶ月来なくなった

眠っていても仕事をする夢を見ていた

片頭痛が増えた


ある日夕方になるにつれ片頭痛がひどく
鎮痛剤を飲み横になって一時間以上しても
おさまらず
追加の鎮痛剤を飲んでも良くならず

「頭が割れそうに痛い」
ともがき苦しみ

救急車で運ばれた

お尻に注射をし
さらに鎮痛剤の座薬を入れられ
それでも頭痛がするかと聞かれ
朦朧とする意識のなかうなずいた

頭が痛くて痛くて
どうしようもなかった

「くも膜下かもしれないな…」

ひそひそと話す声に
恐怖を感じながら意識を失っていた

目が覚めるとベットの上だった

横山さんが

「謙さんがどうしてもついていられないからって
交代したんだ
検査したけど頭に異常はないって
熱が40度越えてるけど
風邪や感染症でもなさそうだし
貧血と極度の低血圧が出てるから
過労じゃないかってさ」

「過労…ごめんなさい
迷惑かけてしまって…」

私が言うと

「だから言ってたろ
無理しすぎなんだよ」

と横山さんが笑って言う

「二、三日は入院したほうがいいってさ
その間に他に詳しく検査してくれるって」

「え…入院て
私保険証もない…」

私は家を出たときから保険証を持っていなかった
必要なときは母にこっそり借りに行ったり
診察に全額負担分のお金を払っていた

「やっぱりな…
謙さんがさ
言うなって言ってたんだけど
美紗ちゃんがそれで
お金のこと気にするだろうってさ…
今美紗ちゃんの実家に向かってるんだよ」

「え…」

私は驚いて言葉にならなかった

「大丈夫だよ
とにかく今は休んで
何があっても俺も謙さんも龍もいるから」

その言葉に涙が止まらなくなってしまった

私はみんなに守られているんだと
それなのに私は自分の限界も分からず
無理を重ねて迷惑をかけてしまっている

「…なさい……ごめんなさい」

泣きながら謝る私に横山さんが言った

「だめだよ泣かないで…
謙さんにも見せてないだろ?そんな顔
俺怒られちゃうし…好きになっちまいそう…」

私はその言葉に驚いて涙が止まった

「あはは、びっくりしたら泣き止んだ!
美紗ちゃんさ…
自分を痛め付けるのはもう止めたほうがいい
多分謙さんも俺もそれを見ているのが辛いんだ
美紗ちゃんは
自分で気付いていないんだろうけどね…」




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