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第11章 気持ちの変化

私はある日彼に相談をする

「このままの状態が続くと
仕事も再開できそうもないし
お金の負担はこの先減ることもないと思うんだ…
裕ちゃんのお給料を
両親に渡すことは申し訳ないし私も嫌だし
私…週に何日かだけ夜アルバイトしたいんだけど…」

彼は少し戸惑いながらも

「美紗がそうしたいならいいよ
出来る限りは本当は一緒にいたいけどな…」

そう言ってくれた


私は実家に泊まる時だけ
地元の知り合いの飲食店で
アルバイトさせてもらうと
嘘をついてしまった

地元の知人に事情を話して
短時間でも高時給になる
会員制のクラブでの接客だとは言えなかった


もうすぐ定年になり母は年金暮らしになる
父は具合が悪くなってから
会社をたたみ既に年金暮らしだった

収入が増える見込みのない父と母に
入院費や生活費
どう考えてもお金の負担は必要だ

兄は海外の支店を任されることになり
もうすぐ日本を出てしまう

金銭面では今まで私より
散々な目にあってきたであろう
兄の代わりに私が頑張る番だと思っていた

いつか全てが良い方向へと進み
今まで通りに穏やかな暮らしができるのなら…

そう思っていた

私は夫である彼が一番大切だと思っていたし
心が大きく揺さぶられてしまうような
出会いなんてこの先の人生には
ないと思っていた
必要ないと思っていた


週に多いときで3日
アルバイトに出る

いつもは薄めのメイクを
ドレッサールームで少し華やかにして
髪をセットしてもらい
ドレスやタイトなワンピースを身に付け
お酒をつくる

心地よい適度な緊張感と
接客中はモヤモヤと
他のことを考えなくて済むような気がして
楽しみさえおぼえていた

一日20時から0時まで働いて一万五千円のお給料
をもらっていた

フルタイムのパートを二日しても
その金額には満たない

私は父の退院が決まり落ち着くまでは
続けようとそう思っていた

自宅に帰ると
彼はお風呂のときも
買い物のときも
仕事以外は四六時中私のそばを離れなかった

最初はそんな彼をいとおしく感じていた

でも父や母の身勝手さが
日に日に目立つようになり
自分自身のモヤモヤが蓄積され続けていくと

そんな彼を疎ましく思う瞬間があることに
気付く…












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