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第11章 気持ちの変化

それから数日母の退院や
知人の不幸など
慌ただしい日々が重なってしまい
お店を休んでいた

自宅にもあまり戻る気になれず
何もかもに嫌気がさしていた

どうしてもお店に出られる精神状態ではなく
ママにお休みの連絡を入れる

「美紗ちゃん!飯島くん分かる?
彼ね次の日早くにお店に一人で来てくれたのよ…
美紗ちゃんいるか聞かれたから
毎日出勤じゃない子で
次はちょっといつになるか分からないって説明したら
少し遊んでくれて帰ったんだけどね…
ボトル何本も入れてくれてさ…
彼飲まないのにね…
なんだか申し訳なくって
それから一日おきに電話が来てたのよ…
美紗ちゃん忙しいだろうからと思って言わなかったんだけど…
昨日今日美紗ちゃん出勤するって言っちゃって…」

ママが電話で最初に彼の名前を言った瞬間から
胸がドキドキしていた
自分のモヤモヤより
彼に会いたいとただそう思ってしまった

私はその夜ドキドキしながら
お店に向かった

相手は皆と同じお客さん…

頭ではそう分かっていたけど
心の中では違っていた

私がお店に入り支度をしている最中に
「飯島くん待ってるからね」
とママが駆け寄る

急いで身仕度をし
彼の待つ奥の席へ向かう

ぼーっと遠くを見つめる彼の目が
さみしそうに
悲しそうに
一瞬見えた

ニコニコと穏やかに笑い
優しい口調で話す
記憶の中のこの間の彼とは少し違って見えた

私は満面の笑みで彼の隣に座る

「酒飲まないくせにまた来ちゃったよ…
毎回ボトル入れとけば文句はないかな…」

子供のように笑う彼に
「ここは良心的だから
ウーロン茶一杯だけだったとしても大丈夫だよ」

私も笑って言った

私はお酒を飲まない
ある日を境に飲まないと自分に誓った
だからお店でもお酒は口にすることはなかった

「無理矢理飲めって言われたら?」

「お酒を入れたふりをして飲むの
拒否し続けるよりそのほうが丸くおさまるしね」

私は笑って説明する

「そうやって自分でうまくやりすごす術を
たくさんもって男をだますのか…」

彼はいたずらに私に言う

「そんなことないんだよ…
私ママにお店にいるときは女優になりなさい
って言われてたのに
今じゃ私は私のバカ正直さがうけるみたいだから
思うがままにしていなさいって呆れられてるよ」

と私は正直に話した…



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