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女は抱かれて刀になる
第5章 刀匠の武器
一体、今日は何日なのか。和泉は二日目まで数えていたが、意識を飛ばし何時間眠っていたかも分からなくなったため、結局諦めてしまった。
高級そうな青い畳に、木製の格子が目隠し代わりの窓。そこから見える庭のししおどしは、日本らしい風流なものだった。
離れに作られたこの部屋は、鍵も掛けられていない。しかし泥棒が入る事も、和泉が逃げ出す事も出来なかった。
「んっ……ぅ、あ」
この辺りを取り仕切る極道、一文字家の自宅。その中で、和泉は一人体を高ぶらせていた。腕は剥き出しになった梁に掛けた帯で縛られ、吊されている。座るくらいの長さはあるが、入り口まで向かう事は不可能だった。
服は、もう何日も着ていない。菊にとって、それは無駄な包装と同じなのだろう。代わりに身に着けさせられたのは、バイブやローターといった玩具だった。
縛られ身動きが取れない今も、和泉の中ではバイブが暴れている。規則正しく動くそれは和泉の感じる所へ正確に、そして無慈悲に振動を与えていく。和泉はそれが抜けないよう座り、中を締め付け腰を振っていた。