この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
女は抱かれて刀になる
第5章 刀匠の武器
 
 やがて戻ってきた菊は、今までと少し様子が違っていた。誰も通さなかったこの淫靡な部屋に、和泉の見知らぬ屈強な男を一人伴って現れたのだ。

「……誰?」

 普段の和泉なら、あられもない姿を見られたら、怒り、戸惑い、泣いただろう。しかし無限に続く快楽地獄の中で、そんな感情は沈んでいた。玩具の刺激で緩んだ頭は、ひとまず抱く大きな疑問だけを言葉にした。

 いかにも悪人、といった面構えの男は、背格好や体格が虎徹に似ている。彼は和泉に顔を近付け無遠慮に観察すると、軽く溜め息を吐いた。

「ああ、確かに旦那の言う通り、これはつまらない女だな」

 男の言う『旦那』とは、菊の事だろう。つまらない女、という評価に、和泉は眉をひそめる。嫌だと抵抗すれば無理矢理手中に収めるくせに、いざ手に入れれば文句を言う。理不尽な事この上なかった。

「つまらないから……ボクをこのおじさんに下げ渡すの?」

 誰も入れようとしなかった部屋に人を入れたのだから、それには理由があるはずだ。だが菊は鼻で笑い、和泉の予想を一蹴した。

「まさか、有り得ない。なぜ僕が、自分のものを人にくれてやらなきゃいけないんですか」
 
/152ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ