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女は抱かれて刀になる
第5章 刀匠の武器
菊が立ち去れば、部屋には静けさが戻る。が、それは一分も続かないうちに、男の手によって破られた。
「ご遠慮願いますよ――と、言われてもな。なあ嬢ちゃん、旦那は駄目だと思わないか? 自分が冷静でいられるからって、他人が同じように出来るとは限らないのにな」
男の陰茎は、先走りを垂らし天を衝くほど猛っている。最大まで膨れ上がった欲望は、理性を凌駕し体を動かした。
「ああ、もう嬢ちゃんに話しても無駄か。とっくに壊れて、肉便器だもんな」
男が和泉を仰向けにして両足を広げても、抵抗はおろか言葉一つ返ってこない。どこにも焦点の合わない瞳は、涙すら浮かんでこなかった。
「本当に、旦那は人の気持ちが分からない人だ。ま、オレは気持ち良くイケたら、なんでもいいけどな」
男の不誠実な一物が、一気に和泉の膣へと挿入される。ちゅぷんと音を立てて飲み込んだそこは、男へおもねるように締まる。男が腰を動かし始めれば、それに合わせ淫らに体をくねらせた。
「あ……ぁ」
和泉の頬は上気し、艶声が赤い唇から漏れる。だが、瞳に光は宿らない。迎え入れた肉棒を喜ばせるだけの機械と同じ、その体に魂は宿っていなかった。