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女は抱かれて刀になる
第6章 明日も、あさっても
和泉は虎徹の頬に何度もキスをしながら、甘えるように身を寄せる。無邪気に笑う和泉の姿を見れば、虎徹も自然と笑みが零れた。
「じゃあ史上初、バージンロードで初夜を……と言いたいところだが、さすがにトイレのドアの前じゃ、しまらないな」
虎徹に諭されて、和泉はドアに視線を移す。そのドアに貼られているのは、男女の記号が書かれたプレートである。和泉は虎徹から下りると、虎徹の手を引いて起き上がらせた。
「ごめん、それボクも嫌。ていうか体変な人に触られて気持ち悪いし、シャワー浴びてもいい?」
「よし、じゃあ俺が隅々まで洗ってやるぞ」
「やっぱり、付いてくる気まんまんなんだ。もー、怪我してるのに」
「だってなあ、新婚夫婦が一緒に風呂入るのは、自然な事だろ?」
夫婦、という言葉に、和泉は頬を赤くしてうつむく。相変わらず、大胆なのか純真なのか分からない和泉。虎徹は変わらなかった事に安堵して、和泉を横抱きにした。
「せっかく着物着てるなら、お代官プレイもいいかもな。よいではないかよいではないかーってさ」
「変な事して着物汚したら、これ返す時、親分さんに怒られるんだからね」