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女は抱かれて刀になる
第6章 明日も、あさっても
和泉は虎徹に抱きついたまま、頬にキスをする。そして温もりの心地よさに身を委ねながら、瞳を閉じた。
「あのね、ボク学校にもちゃんと行ってみるよ。菊さんからは一日も行かなくても卒業出来るようにしておいた、って言われたけど、ちゃんと勉強しておきたいし」
「大丈夫なのか? 色々言われて辛いなら、無理しなくてもいいんだぞ。なんだったら、転校って手もある」
前に和泉は学校に関して『嫌われていてつまらない』と話していたが、それは菊の存在が背後にあったせいだろう。だが和泉は首を横に振り、虎徹の腰に回した腕の力を強めた。
「行って駄目なら、また考える。何もしないうちに逃げちゃったら、きっとモヤモヤするだけだろうから」
「……和泉は、偉いな」
「虎徹が鍛えてくれたからね」
虎徹は振り向き和泉を横抱きにすると、寝室まで向かう。そして相変わらずの煎餅布団に寝かせると、泣きぼくろに唇を落とした。
「じゃあ、また鍛えてやる。いけ好かない野郎の顔見てげんなりしたし、俺も癒やしが欲しいからな」
作務衣の紐を解けば、現れるのは下着を付けていない和泉の素肌。柔らかな膨らみに手を添えれば、二人の鼓動は高鳴った。