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女は抱かれて刀になる
第2章 淫らで穏やかな土曜日
目を丸くする和泉の体を手際良く拭いて綺麗にすると、虎徹は再び向かい側に座る。そして一つだけ残っていたおにぎりを大口で頬張ると、横になってしまった。
「食ったら眠くなった。ちっと仮眠するから、自由にしててくれ」
「え? ちょっと……」
和泉は起き上がり声を掛けようとしたが、虎徹が目を閉じてしまえば勇気を失ってしまう。しばらくすると虎徹は寝息を立て始め、茶の間には静寂が流れた。
「……虎徹のばか」
高ぶった体は、そう簡単に収まらない。和泉は仰向けになって眠る虎徹の上に乗ると、寝息の漏れる唇を奪った。
だが、和泉が舌を差し入れても、虎徹は動かない。反応のない唇から離れると、和泉は太く逞しい首筋に舌を這わせた。同時に、虎徹の作務衣の紐を解き、厚い胸板を晒す。均整の取れた肉体は、美術品を思い出させるような美しさがある。割れた腹筋の筋までなぞり、虎徹を愛おしんだ。
そして和泉の舌が虎徹の乳首を舐めた瞬間、虎徹は体を跳ねさせ上半身を起こす。和泉の肩を押さえると、溜め息を吐いてうなだれた。
「ったく……お前、そんなところ弄ってどうする気だ。そこだけはやめろ」