この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
女は抱かれて刀になる
第2章 淫らで穏やかな土曜日
「自由にしろって言ったのは虎徹じゃん。ボク知らない」
和泉は素知らぬ顔で虎徹の首に腕を回し、改めてキスをする。起きている虎徹は和泉が自分から責め立てれば、それを受け止め共にとろけた。
和泉が跨がっている虎徹の下半身は、みるみるうちに固くなっていく。和泉はそこに尻を押し付け刺激しながら、虎徹を鋭く睨み付けた。
「ねぇ、虎徹もボクが欲しいんじゃない?」
「そりゃ、こんな事されて欲情しない奴はいないだろ」
「……ボクだけが、欲しいんじゃないよね」
二度目の問いは、消えそうなくらい小さな声だった。そして答えを待たないまま、和泉はぽつりと呟く。
「虎徹はズルいよ。ボクはなんかドキドキして落ち着かないのに、自分ばっかり余裕で。ボクが一人でうろたえて、バカみたいじゃん……」
その言葉に、虎徹は今日の和泉がやけに意地っ張りだった理由を悟る。思わず吹き出してしまえば、和泉は虎徹の胸板を叩き激昂した。
「なんで笑うの!? 虎徹なんてキライ! スケベオヤジ!」
「いや、だって……本当に不思議な女だな、お前。照れくさいなら、しおらしくするのが普通だろ?」