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女は抱かれて刀になる
第3章 夕日の沈む日曜日
「……終わりになんて、出来るのかな」
「もしかしたら、望みとはまったく違う終わりになるかもしれないけどな。とにかく俺は、そんな重荷をお前に背負わせたまま一緒になろうとは思えない」
虎徹は頭を撫でていた手を離すと、うつむく和泉の顔を上げさせ、肩を押さえる。
「だが、お前が抱えるもんに決着をつけるためなら、いくらでも力を貸してやる。逃げ場にだってなるし、大人の名前が必要なら俺の名前を使えばいい。全部まっさらにして、それでも俺に会いたいなら……その時は、覚悟しとけ。俺は貧乏な刀匠だからな、苦労を掛けるぞ」
強く真っ直ぐな瞳には、曇り一つない。和泉の事情は何一つ知らない虎徹だが、その声、その言葉は、和泉を奮わせる。和泉は苦笑いを浮かべると、小さな声で呟いた。
「……ボク、虎徹のそういう所が好き」
「そりゃどうも。もっと褒めてくれてもいいんだぞ」
「おべっかなんていらないでしょ。それより、虎徹の連絡先教えてよ。明日も、虎徹のところに遊びに来てもいいでしょ? 毎日虎徹に会わなきゃ、ボク元気出ないよ」
「――ああ、そうだな。特にエロい体は、俺じゃないと満足出来ないだろうからな」