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Dolls…
第8章 古傷
この女性、私見たことある…。


椎葉さんの背中で小さく泣いていた、あの女性だ。



奈々さん、だ。



「excuse me?」

「へ?…あ、あの…っ、私…」


突然、奈々さんの口から出た英語に私はハッとして間抜けな声を出してしまった。

今私、本気で見とれてた…っ。




すると、私の声を聞いた奈々さんは逆に面を食らったかのようにポカンとした顔を見せた。

「やだ、ごめんなさい。外国の方かと思っちゃって」

口に手を当ててクスクスと笑うその笑顔は、さっきの美人な顔とはうって変わってまるで幼女のように可愛い。

っていうか、外国の方って…。

「す、すいません…。いきなり話しかけられてびっくりしちゃって…」

「こちらこそ、ごめんなさいね」



さっきとは違い至近距離で見る奈々さん。

陶器のような綺麗な肌に、モデルのようなスラッとした高身長。

手足も長く肌も白い。

髪は茶髪で巻き髪だけと、それが逆に顔全体を柔らかく見せていてとても綺麗。

睫毛も長くて目も大きくて、見れば見るほど椎葉さんの作るフランス人形そのものだ。



「ところで、秋人さんはどちらに?」

「えっ?…あ、と…」



奈々さんに見とれてて現実を忘れていたが、その言葉に意識が呼び戻された。



そうだった。

椎葉さんの事を聞かれてるんだった。

奈々さんは多分、椎葉さんに会いに来たんだ。

さっきは椎葉さんに追い返されちゃったけど、もう1度椎葉さんと話したくて戻って来たんだろう。

あの時、椎葉さんを抱き締めて泣いてた。

椎葉さんの事がたまらなく好きだって事、私にまで伝わって来た。


「あ、自己紹介が遅れましたね。私、神崎 奈々と言うものです。秋人さんとは古いお付き合いなの」









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