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Dolls…
第8章 古傷
「あ、あのっ、奈々さ…」

「この痣は…、秋人が?」



私の痣に口づけをする奈々さんは、まるで絵画のモデルみたいに綺麗で

その光景の美しさに私は呆気に取られてしまった。

畠から見れば異様なこの光景も奈々さんが相手じゃ絵になってしまう。

女同士なのに、違う意味で胸がドキドキしてしまう…。


「椿さん。秋人が好みそうな方ね」

「そ、そんな…」


「肌も白くて、だけど桃色で。唇も真っ赤で食べてしまいたいぐらい。それに、この長く真っ直ぐに伸びた綺麗な黒髪も」

そう言って、奈々さんは私の体にゆっくりと触れていく。

頬を指で撫でて、そのまま指先で私の唇に触れて、髪に指を絡ませて…。


奈々さんの美しさに比べれば、私なんて取るに足らない、相手にもならない田舎娘だ。

なのに、こんな私を奈々さんは愛しそうに見つめてる。

硝子細工のような繊細な瞳に見つめられたら、何も言えなくなってしまう。

「瞳も、まるでオニキスみたいな真っ黒で…」

「あの…」

私の髪に絡んでいた奈々さんの指が、ゆっくりと上がって来る。

それに比例するように私の心臓もドキドキする。



体が石のように固くなってしまい動けないでいると…




━━━━━グッ!!

「きゃあぁっ!!」






私の頭部、右の米噛み辺りに感じた激痛。

奈々さんの腕が、私の米噛み辺りの髪をグッと引っ張ったのだ。

突然襲われた痛みに思わず頭を押さえて抵抗しようとした。



「な、奈々さん…っ!」

奈々さんの豹変にふっと奈々さんを見ると







「そう。あなたも私と同じように、秋人に━━━━」




ゾッ…







奈々さんの瞳は、まるで生気のないビー玉のようにギラついていた。




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