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Dolls…
第8章 古傷
「や、やめて…っ!来ないでっ!!」
歩きながら斧をカランッと床に捨て、私に近づく椎葉さんの雰囲気は
いつに無く恐くて、生きた心地がしなかった。
「いや…っ」
立ち上がり逃げようとしたが…
「待てって!」
グッと腕を掴まれて逃げられなくなってしまう。
恐い…。
斧まで持ち出すなんて、明らかに怒ってる。
ここまでするなんて、よっぽど怒ってるんだ…。
恐怖の余りギュッと目を閉じた。
冗談とかじゃなく、あの斧で殺されるのではと、そこまで心配してしまったくらい。
私の腕を掴む腕、力強くてちょっとの事では振り払えない。
「は、離して…」
「お前が俺の話を聞かないからだろ?」
話…?
話って、何の…?
奈々さんとは恋人じゃなかったとかそんな話なら聞き飽きた。
それに…
「奈々さんにも、同じ事をしたんですか…?」
「何?」
「奈々さんにも…っ」
奈々さんは言ってた。
"あなたも私と同じように…"と。
恋人じゃなくても、いい人形を作りたいが為に奈々さんの事も抱いたんだ。
そして、恋人じゃなくても奈々さんをボロボロにして捨てたんだ。
だったら、私もいつか同じように…っ。
ただ、唯一違うのは…
「私は…、あなたの事なんて愛してないっ!」
「な…っ」
私と奈々さんは同じ立場だったかも知れない。
だけど、私は奈々さんと違って椎葉さんの事なんか…、好きじゃない。
絶対好きじゃない。
愛してもいない…っ!!
「捨てるなら今すぐに捨てて!椎葉さんなんか大嫌いっ!!」
必死に腕を振りほどき椎葉さんの元から逃げようとするが
歩きながら斧をカランッと床に捨て、私に近づく椎葉さんの雰囲気は
いつに無く恐くて、生きた心地がしなかった。
「いや…っ」
立ち上がり逃げようとしたが…
「待てって!」
グッと腕を掴まれて逃げられなくなってしまう。
恐い…。
斧まで持ち出すなんて、明らかに怒ってる。
ここまでするなんて、よっぽど怒ってるんだ…。
恐怖の余りギュッと目を閉じた。
冗談とかじゃなく、あの斧で殺されるのではと、そこまで心配してしまったくらい。
私の腕を掴む腕、力強くてちょっとの事では振り払えない。
「は、離して…」
「お前が俺の話を聞かないからだろ?」
話…?
話って、何の…?
奈々さんとは恋人じゃなかったとかそんな話なら聞き飽きた。
それに…
「奈々さんにも、同じ事をしたんですか…?」
「何?」
「奈々さんにも…っ」
奈々さんは言ってた。
"あなたも私と同じように…"と。
恋人じゃなくても、いい人形を作りたいが為に奈々さんの事も抱いたんだ。
そして、恋人じゃなくても奈々さんをボロボロにして捨てたんだ。
だったら、私もいつか同じように…っ。
ただ、唯一違うのは…
「私は…、あなたの事なんて愛してないっ!」
「な…っ」
私と奈々さんは同じ立場だったかも知れない。
だけど、私は奈々さんと違って椎葉さんの事なんか…、好きじゃない。
絶対好きじゃない。
愛してもいない…っ!!
「捨てるなら今すぐに捨てて!椎葉さんなんか大嫌いっ!!」
必死に腕を振りほどき椎葉さんの元から逃げようとするが