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Dolls…
第9章 腕の中の宝物
「先に食べてろ。俺はまだ仕事が残ってる」

「仕事ですか…」


少しだけホッとした。

こんな事をされた後じゃ余計に椎葉さんの顔なんて見れない。

食事をする時だけでも椎葉さんから離れていたい。

今は椎葉さんと同じ空間にいるだけでも緊張してしまうのだから。


「あぁ。お前のお陰で仕事が捗りそうだよ」

「は…?」

仕事って、恐らく人形を作るのだろう。

だけど、私のお陰で仕事が捗るってどういう意味?

私は別に何も━━━━━。



と、そこまで考えてハッとした。

気づいてしまった。



その私の表情を見ていた椎葉さんも、"気づいたか"と言わんばかりの笑みを溢してる。



「もしかして、人形を作りたいから私にあんな…」

この人は私をモデルに選んだ。

私の絶望に満ちた瞳を作品に込めた。


今度は、押し倒されて慌てふためく、そんな私の表情を参考にしようとしてるんじゃ…っ。


「お前は表情が豊だから」

やっぱり、その通りだった。


「……最っ低!」

「じゃあな。さっさと食えよ」

怒る私を見ながら椎葉さんは部屋を出て行ってしまった。



残された私は…、情けないような呆れ果てたような気持ちになっていた。


あの人は人形作りの為なら何だってする人だ。

人形の為なら平気で女性を押し倒すんだ。


慌てふためく表情なんて何の参考にもならないと思うけど、一体どんな人形を作ろうとしてるんだか。

私の表情から何を読み取ったかはわからないが、私は椎葉さんのやり方に軽い憤りを覚えていた。







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