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Dolls…
第10章 美しき獣
床に落ちたままの人形と枕。
ベッドから降りて人形を元の位置へと戻す。
そして、床に落ちた枕に手を伸ばした瞬間
━━━━━━━ドォォォンッ!!
「……ひっ」
屈んだ私の頭上から大きく響く雷鳴。
その大きさに枕を拾いそびれ動けなくなってしまった。
……思ってたより、雷雲は猛スピードでこちらに向かってるようだ。
顔を上げてみると窓から見える空はさっきよりも更に重い鉛色。
風が強くなってきたのか木々の揺れも激しくなり、窓には叩きつけるような大粒の雨がバタバタと打ち付ける。
いくら嵐には慣れてるとは言え、突然響いた雷鳴に思わず体がすくんでしまった。
唸るような風の音に真っ暗な空。
まるで、私の心の中みたいに不安で怖い。
恐怖そのものだ。
「………………っ!」
山の嵐には慣れてるはずなのに、何故か今は怖い。
枕を拾い上げベッドに戻ったが、風の轟音が外で鳴り響いている。
私、この嵐に怯えてる…。
ベッドに座りながら窓の外の荒れた景色を見て私の体は恐怖のあまり震えていた。
田舎にいた時は両親がそばにいてくれたし、土地勘もあるから嵐なんか少しも怖くなかった。
だけど、今は…
見知らぬ土地で、悪魔のような男に監禁されて、よくわからない屋敷で、この部屋に1人っ切り…。
慣れてたはずの激しい雷雨。
それが、今はこんなにも怖い。
遠くで雷鳴が聞こえる度に恐怖が増していく。
雷鳴が聞こえないように耳を塞ぎ布団に潜り込もうとしたが
ベッドから降りて人形を元の位置へと戻す。
そして、床に落ちた枕に手を伸ばした瞬間
━━━━━━━ドォォォンッ!!
「……ひっ」
屈んだ私の頭上から大きく響く雷鳴。
その大きさに枕を拾いそびれ動けなくなってしまった。
……思ってたより、雷雲は猛スピードでこちらに向かってるようだ。
顔を上げてみると窓から見える空はさっきよりも更に重い鉛色。
風が強くなってきたのか木々の揺れも激しくなり、窓には叩きつけるような大粒の雨がバタバタと打ち付ける。
いくら嵐には慣れてるとは言え、突然響いた雷鳴に思わず体がすくんでしまった。
唸るような風の音に真っ暗な空。
まるで、私の心の中みたいに不安で怖い。
恐怖そのものだ。
「………………っ!」
山の嵐には慣れてるはずなのに、何故か今は怖い。
枕を拾い上げベッドに戻ったが、風の轟音が外で鳴り響いている。
私、この嵐に怯えてる…。
ベッドに座りながら窓の外の荒れた景色を見て私の体は恐怖のあまり震えていた。
田舎にいた時は両親がそばにいてくれたし、土地勘もあるから嵐なんか少しも怖くなかった。
だけど、今は…
見知らぬ土地で、悪魔のような男に監禁されて、よくわからない屋敷で、この部屋に1人っ切り…。
慣れてたはずの激しい雷雨。
それが、今はこんなにも怖い。
遠くで雷鳴が聞こえる度に恐怖が増していく。
雷鳴が聞こえないように耳を塞ぎ布団に潜り込もうとしたが