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Dolls…
第2章 運命
まさか、ここにある人形は全部この人が…。

部屋中に飾られてあるフランス人形。

これ全部この人が作ったんだ。


その男性は白いカッターシャツに黒のズボンを履いた、身の丈180cm以上はあろうかと思うスタイルだ。

見れば見るほど日本人離れしてる人だな。


「この屋敷は俺の自宅兼アトリエ。ここで人形を作ってる」

「……はい」

この人形屋敷の主。

写真を撮るのに夢中で表札や看板が出てるのかさえちゃんと見てなかったな。

そんな作業場に私みたいな怪しい人間が入ってきたら怒るのも無理はない。

「そんな大切な場所に無断で入ってすいませんでした…」

いくら絵が描きたかったとは言ってもこれじゃ不法侵入だ。

警察に突き出されても文句は言えない。

「本来なら警察に突き出すところだが、俺の条件を飲むなら許してやらないこともない」

「条件?」

ふっと不敵に笑う男の口許。




…嫌な予感が私を襲う。

意味ありげに笑うこの男の表情が何だか怖い。




「最近、いい作品が作れなくて困ってたんだ。長年この仕事をしてるとスランプってやつは避けられそうになくて」

「あ、はい…」

スランプ。

それは、物を作り出す人にとっては避けられない事態だ。

誰もが陥る1つの試練のようなもの。

私だって筆を握っても、真っ白なキャンバスを目の前にしても何も描けなかったという経験は少なからずある。

「俺はこの仕事が好きだし、スランプだからと言って妥協はしたくない。いつだって最高の物を作って来たんだ」

部屋中の人形を見ればわかる。

人形の表情や目元、細部に至るまでの細かい細工。

人形に詳しくない私でもわかるぐらいに繊細な造りだ。


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